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ちょっと訳あって 入門編「城南神輿」(氷川版)

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城南神輿は、神輿の胴の脇に括り付けられた大拍子と篠笛の拍子に合わせ、「ちょいちょい」という独特の「城南担ぎ」で渡御されます。小刻みに激しく神輿をもむのですが、さざなみに揺れる小舟を表現したものと言われ、いかにも旧漁師町という担ぎ方です。旧東海道品川宿に端を発し、旧東海道沿線の鮫洲・濱川などの旧漁師町をはじめ、旧池上道沿線の大井・大森、そして大崎・五反田・戸越でも見られます。
城南神輿は、都心でよく見られる江戸前神輿と違い、担ぎ棒が横に組まれます。台棒は台輪の棒穴に通さず、台棒の上に台輪を載せ、神輿を一段高く見せると同時に、激しい城南担ぎに耐える、頑丈な組み方となっています。台棒を台輪の棒穴に通す「中通し式台輪」に対して、「品川輦台式台輪」と呼ばれ、棒穴が存在しない神輿が多いことが特徴です。そして、化粧綱も神輿の胴の中央で強固に絞られ、やはり激しい城南担ぎに耐える、頑丈な結い方となっています。また、品川・鮫洲・濱川で往時の海中渡御の際は、神輿の屋根に上がり、葺返しに足を引っ掛け、大拍子や篠笛を演奏していた名残で、殆どの城南神輿には葺返しが存在し、特に品川・鮫洲・濱川では、足を怪我しないように工夫された、厚みのある葺返しが多く見られます。
大拍子と篠笛の拍子は「品川拍子」とも言われ、品川神社太々神楽の品川拍子から考案したものと伝えられています。大拍子と篠笛は、「破矢」 「平間」「四丁目」「カンカン」「納め」の5曲で構成されています。

「破矢」は神輿を上げる際や下す際に演奏されます。宮出しの際、及び接待所からの発御の際、「破矢」が演奏されたら担ぎ手は速やかに神輿に肩を入れ、神輿を上げなくてはなりません。また、宮入りの際、及び接待所への着御の際、「破矢」が演奏されたら担ぎ手は速やかに神輿を下さなくてはなりません。宮出しや御旅所からの出御前には「呼び太鼓」として「破矢」を演奏し、担ぎ手に「もうすぐ神輿が上がる」ことを知らせます。
江戸前は担ぎ手が同じ進行方向へ身体を向けているのに対して城南担ぎは、御神輿にお尻を向けず、進行方向に対して全員横向きに担ぐのが特徴です。


18年度 氷川神社例大祭は 9月15(金)~17日(日)です。
宮神輿は17日、早朝より氏子町内を渡御いたします。
多数の参加をお待ちしております。
by tamako0070 | 2006-06-06 12:56 | お祭り
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